新着レビュー｜グレンキース21年（GLEN KEITH 21y）

ちょっと贅沢なスコッチが入荷しましたのでご紹介させて頂きます。

「グレンキース21年」（GLEN KEITH 21y）
ウイスキーブームにより原酒が枯渇している中で、なかなかの長期熟成年数がリリースされましたので楽しみな一本です。

シークレット・スペイサイド・コレクション

ペルノ・リカール（Pernod Ricard）社をご存知でしょうか？
世界中のお酒メーカーや蒸留所を傘下に収めている、世界屈指のアルコール・メーカーとなります。
大手の傘下になるメリット・デメリットはあると思いますが、今回は、このペルノ・リカール社が持つスコットランドのスペイサイド地方のシングルモルト。
更にその中から厳選された18年以上の熟成期間を誇るウイスキーを「シークレット・スペイサイド・コレクション」としてリリースしました。
潤沢な費用がかけられてるであろう、素晴らしいラインナップのリリースでして、このような取り組みは、まさに大手企業ならではであり、そのメリットを生かしたボトルとなっています。
（スペイサイドの説明コラムはこちら。ぜひ、お読みください）

現在、先にも書かせて頂いた通り、ウイスキーの世界的なブームにより原酒が枯渇。
熟成年数があがると、加速度的に価格も上がっていきます。

今回、グレンキース21年、25年、28年がリリースされましたし、他の蒸留所の長熟もリリースされているのですが、とてもとても全てを購入出来ません。。涙
Heiando Barでは、グレンキース21年を入れましたので、そちらをご紹介させて頂きます。

グレンキース21年（GLEN KEITH 21y）

決してメジャーなブランドではないと思います。
私は知らない蒸留所でした。
調べてみますと、シーバスリーガルというブレンデッド・ウイスキーのキーモルトとして製造をしていることがメインで、1994年まではオフィシャルに自社ブランドとしての販売はしていなかったとのことです。
有名なウイスキーを黒子として支えていた蒸留所です。
1999年に閉鎖、2001年にペルノ・リカール社の傘下となり再開となっていますので、苦難の歴史も伺えます。

あまりオフィシャルに自社ブランドでの展開をしていないようで、年数入りのオフィシャルボトルは、今世紀に入り初めてのリリースという触れ込みです。

ということで、あまり皆さまも口にしていないであろうウイスキーですし、私も初めて口にします。

まず一言申し上げると、想像の上をいく美味しさです。
21年の熟成期間ですので美味しいことは当たり前なのですが、あまり聞いたことのないブランドでしたし、そこまでの期待をしていなかったことも事実です。
スペイサイド地方の底力を見せつけられました。

ずっと香っていられるほど、フルーティで芳醇な香り。
最初はリンゴ、続いて桃、最後に洋梨を感じるとバーテンダーは言っておりました。

飲んでみると、芳醇な香りとは方向性が違い、少しビターさを感じます。
金柑などの柑橘系の苦味やスパイシーさを少し感じ、アフターの長さや優しさなどは、21年という長期熟成ならではのクオリティです。

最後に

ペルノ・リカール社の仕掛けた「シークレット・スペイサイド」という名のコレクションですが、その名に恥じない素晴らしいウイスキーでした。
高額なラインナップですので、発見しても躊躇してしまいますが、他のBARで見つけたら、ハーフショットで頼めないか交渉してみたいと思います。笑
（Heiando Barでは、ハーフショットでのご提供可能ですので、気兼ねなく申し付けください）

今回のグレンキースは、21年、25年、28年というラインナップですから、ペルノ・リカール社の傘下になる前の原酒がほとんどということになります。
大手の傘下になる是非はあると思いますが、このような「素晴らしい原酒」が、時間を超えて届いてきたのですから、これはこれで素晴らしいことかと思います。

おいそれと手の出せるウイスキーではありませんが、興味がございましたら、是非、お試しください！

＝関連コラム＝
スコッチの地域紹介｜スペイサイドとキャンベルタウン
この25年にはロマンがある｜ARDBEG 25y（アードベッグ25年）

「シークレット・スペイサイド」コレクションの公式サイトはこちら