新着レビュー|厚岸 寒露デビュー

2020年10月28日、注目を集める厚岸蒸留所(あっけしじょうりゅうじょ)より、初のフルボトルとなるウイスキー「寒露」(かんろ)が発売されました。
幸いにも、Heiando Barは入手することが出来ましたので、さっそく新着レビューをお届けしたいと思います。

注目の厚岸蒸留所

「お酒を作る」
これは、歴史ある蒸留所、醸造所だけの特権ではございません。
新しい企業が生まれるように、新しく酒造りに挑む方々もいて、そして新しいお酒が生まれます。

この「厚岸蒸留所」は、まさに新しい挑戦に挑むウイスキーブランド。
北海道厚岸郡厚岸町という、湿原の広がる地域で「スコットランド、特にアイラ島のようなウイスキーを作りたい」という理想を掲げスタートした蒸溜所です。
2016年に最初の蒸留が行われたとのことです。
つまり、2020年現在、最も古い熟成樽で、やっと4年経つかどうかの年数。
本場スコットランドでは、「3年以上の熟成」が法律で定められています。
日本ですので、この法律の適用はありませんが、スコットランドのウイスキーを目指している蒸溜所さんですので、おそらく、この「3年熟成」は意識されているのだと思います。
今回、この3年を経て、遂に「フルボトル」のウイスキー発売に至りました。

ウイスキーは、ワインと違いボトル内で熟成は進みません。
ワインは、ボトルに詰めすぐに販売が出来ます。
熟成させるかどうかは顧客の判断でもある訳です。
ボトルに詰めると熟成の進まないウイスキーの場合は、熟成年数、ずっと販売を我慢しないといけない訳ですから、作り手の忍耐、発売できる喜びはひとしおなのではないかと思います。

「厚岸シングルモルトウイスキー寒露」レビュー

念願となる「フルボトル」での販売になりました「厚岸シングルモルトウイスキー寒露」
二十四節気というものがございまして、「夏至」「冬至」「春分」「秋分」が最も有名です。
今回は「寒露」(かんろ)という二十四節気の一つから名付けられました。
今後は、この二十四節気にちなんだ23種類のウイスキーが登場するそうです。

さっそく味わいをお伝えしますと、まず香りはピートが効いています。ピートとは、燻製のような香りのイメージです。
アイラ島のウイスキーを目指しているとのことですから、特徴的なピートはしっかりと効いていまして、あまりピートを効かせないジャパニーズ・ウイスキーとは一線を画しています。

熟成年数が短い宿命でもありまして、樽の香りは弱い印象です。
その代わりに、若々しさは感じられまして、ストレートで口に含むと、思いのほかライトな印象を受けますし、麦を感じることが出来ます。

アルコール度数が55%と高めに瓶詰めされています。
ちょっと私には、アルコール度数が高すぎている部分もありまして、途中から少し加水(少量の水を加え味の変化を楽しむ)してみました。

私とバーテンダー共通意見としまして、この「寒露」は少し加水した方が華やかに変化し、美味しく感じられたことでした。

最後に

Heiando Barでは、1杯2,500円でのご提供となります。
高い安いは人それぞれだと思いますが、Heiando Barでは高額なウイスキーとなりますので、ハーフショットでオーダーして頂いても大丈夫です。

提供する価格を考えますと、正直、すべての皆様にお勧めするウイスキーではないと思っています。
ウイスキーを飲み比べたり、厚岸ウイスキーに興味がある方。
厚岸蒸留所のチャレンジスピリッツを応援する気持ち。
ジャパニーズ・ウイスキーの新潮流を試してみたい。

そのような方にお勧めしたいウイスキーになります。

本数限定でのリリースですので、次の入荷があるか分かりませんし、入荷は難しいかもしれません。
一般の皆さまが入手するとなると、更にハードルの高いウイスキーだと思います。
すべての方にお勧めするウイスキーではございませんが、「試してみたい!!」と思われましたらお早めに!!

《参考情報》
厚岸蒸溜所さんのHPはこちら。

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Heiando Bar ( He&Bar )
漆器山田平安堂が運営する六本木のオーセンティックBAR
港区六本木4-10-5-2F
六本木交差点より徒歩1分
03-6804-6388
お客様単価目安:2,500円〜3,500円くらい(2杯飲んで)
営業時間などの詳細はこちらをご覧ください。

ABOUTこの記事をかいた人

漆器 山田平安堂とHeiando Barの代表取締役。 昔はお酒が飲めなかったのに、今ではお酒マニア。 漆器とお酒の魅力を伝えます!