新着レビュー|アードベッグ・ハイパーノヴァ(Ardbeg HyperNova)

前回のコラムに続き、今回もアードベッグ!
こちらのコラムは2023年に書いておりますが、2022年にリリースされたスコッチの中で、なかなか入手困難な1本の1つ「アードベッグ・ハイパーノヴァ(Ardbeg HyperNova)」が届きましたのでご紹介いたします。
なかなか入手困難な「トリーバン」に続き「ハイパーノヴァ」もご紹介できるとは幸せです!
アードベッグ・トリーバンの紹介コラムはこちら

スーパーノヴァとハイパーノヴァ

アードベッグは、ピートという燻製のような香りが非常に強いクセのあるウイスキーブランドで、世界的に熱狂的なファンが多く、まあ、私もその1人なのですが、このアードベッグには、「コミッティ」と呼ばれる、平たく言えばファンサイト(リアルもオンラインも)がありまして、定期的にファン限定ウイスキーを発売しています。

そのコミッティ限定ウイスキーの中でも、とりわけ有名なシリーズが、「アードベッグ・スーパーノバ」と呼ばれているもので、過去2009年、2010年、2014年、2015年、2019年と5回リリースされています。
NOVAは新星という意味ですので、今までのアードベッグにない「新しい輝き」を生み出すシリーズという意味が込められているのではないかと思いますし、それに相応しいチャレンジな取り組みをしているラインナップです。

不定期にリリースされていたスーパーノヴァですが、2022年秋、「ハイパーノヴァ」という名称でリリースされました!!

「ハイパー」という「スーパー」を超える意味が与えられての登場ですので期待が高まりますが、基本はコミッティ限定で、一般販売はごくごく限定的。
一般的なレアウイスキーよりも入手難易度が高く諦めていたのですが、運良く入手することが出来たという僥倖に恵まれました。

ラベルにもコミッティ限定と謳われています。

フェノール値170PPM

私のコラムで、「アイラ島のウイスキーはクセが強い」「ピートの効いているアードベッグ」のような表現をしていますが、燻製っぽい香り、消毒液のような薬品の匂い的に感じることを指します。
一般的には「ピート臭」と表現されますが、これは、化学的には「フェノール系化合物」だそうです。
まったくチンプンカンプンですが。笑
このフェノール系化合物の濃度を数値化したものが、フェノール値と呼ばれ、ピート臭の強さの目安に使われることが多いです。

私が日々愛飲しているスタンダードなアードベッグ「Ardbeg 10y」は、このフェノール値が55PPMくらい、双璧をなすラフロイグ10年が45PPMくらいと言われているなか、今回リリースのハイパーノヴァは、異次元の「170PPM」!!
スーパーノヴァを凌ぐ「ハイパーノヴァ」の名に恥じない、とんでもない数値を叩き出しています。

このフェノール値は、あくまでも化学的な見地からの数字ですので、私の体感で言いますと、必ずしも数字の大小通りに香りや味わいが比例しているものではないと思っています。
フェノール値が低くても、ピートを強く感じることは良くありますし、味覚・嗅覚は人それぞれで、間違いなく人により感じ方は違うと思いますが、数値化された指標は参考になりますので、1つの知識としては面白いですし、ハイパーノヴァがハイパーノヴァである1つの証明でもあります。

「崩壊する星の爆発」をイメージした味わいとリリースされていまして、それを表現するデザインになっています。

ハイパーノヴァの味わい

味覚・嗅覚は人それぞれと書いたばかりですし、そもそも味わいを言葉で伝えることは難しいのですが。。
Heiando Barのバーテンダーの表現を借りると、花を感じる、オイリーな感じと香りを感じる、若々しさを感じるなどの表現をしていました。

レアウイスキーは、いつもハーフショット分だけ味あわせて頂きます。

アルコール度数51%と、高い度数でのリリースですのでストレートだとアルコール感が強いです。
スワリング(少し空気を含ませる)をすると、甘みが感じやすくなりましたし、少し加水して飲んでみると、どんどん香りが花開く感じで楽しめました。

レア度の高いウイスキーですので、まずはストレートで楽しみ、少しずつ加水をして味の変化を楽しむスタイルがお勧めです。
少しずつ花開くと表現しましたが、少しずつ強烈なピートが花開き、どんどんとアードベッグらしさが出てくるという感じでした。

最後に

Heiando Barには、スーパーノヴァはありませんが、BARを巡っていると、たま〜に置いてあるBARに出会えます。
レアウイスキーは、価格が高いですので、見つけて興奮しても、冷静に値段を聞き、ハーフで頼めるかも確認してから楽しんでいます。
(結構、大事ですよ)
スーパーノヴァは、リリースされてだいぶ年月が経ていますので、ますます飲める機会がなくなってきています。
私も2種類を飲めましたが、5種類のコンプリートは難しそうです。
ハイパーノヴァに限りませんが、気になるウイスキーを見つけたら、飲める時に飲まないとですので、興奮しつつも冷静にお楽しみください!!
(Heiando Barでは、ハイパーノヴァはハーフショットでの提供も承っております)

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Heiando Bar ( He&Bar )
漆器山田平安堂が運営する六本木のオーセンティックBAR
港区六本木4-10-5-2F
六本木交差点より徒歩1分
03-6804-6388
お客様単価目安:2,500円〜3,500円くらい(2杯飲んで)
営業時間などの詳細はこちらをご覧ください。

ABOUTこの記事をかいた人

漆器 山田平安堂とHeiando Barの代表取締役。 昔はお酒が飲めなかったのに、今ではお酒マニア。 漆器とお酒の魅力を伝えます!