新着レビュー|アードベッグ・ヘビーヴェーパー(Ardbeg Heavy Vapours)

すっかりレビューが遅くなってしまいお恥ずかしい限りです。
先日、念願の「アードベッグ・デー2023」に参加させて頂きました。
アードベッグデーのコラムはこちら

そこでリリースされた本年の限定アードベッグ「ヘビーヴェーパー」が、Heiando Barに入荷しましたのでご紹介させて頂きます。

アードベッグ・デーと限定版

何度かコラムにしていますので、簡単な説明に留めますが、5月最終週〜6月第一週にかけ、アイラ島の蒸留所で様々なイベントが行われます。
その最後の大きな花火が「アードベッグ・デー」
世界中のアードベギャン(アードベッグの熱烈なファン)が待ち望む、限定版のリリースとなります。

コミッティ(ファンクラブ)向けと、正規代理店経由(主にBAR向け)がリリースされ、基本的には同じものですが、コミッティ向けはカスクストレングス(樽からそのまま瓶詰め)、正規代理店経由は加水されたものという棲み分けがされているようです。

毎年、争奪戦とまでは言いませんが、入手したくても出来ないこともあり得るレア度のウイスキーですので、入荷が確定するまでヒヤヒヤしておりますが、本年も無事に届きまして、自身でも楽しめ、皆様にもお届けできる喜びに浸っています。笑

アードベッグ・ヘビーヴェーパー(Ardbeg Heavy Vapours)

毎年、テーマを決めチャレンジングな取り組みをリリースするのがアードベッグ限定版の特徴。
アードベッグも、トリーバン19年という長期熟成をウリにしている限定版のリリースもしていますが、アードベッグデーでのリリースに関しては、長期熟成はウリにせず、「新しいチャレンジをしたのでファンの皆さま、楽しんでみて下さい」という問いかけに感じますし、それがまた、ファン心をくすぐります。

今年は、「ピュリファイアー(精留器)」を外して蒸留してみたというチャレンジを投げかけてきました。

ピュリファイアーというのは、原酒を蒸留するポットスチルというメインとなる器具に取り付けられた銅製の筒。
気化(蒸留された)した原酒が銅に触れること、少し気化している時間が長くなることで味わいの変化をつける装置とのことです。

アイラ島では、アードベッグ蒸留所のみが採用している製法と聞いていますが、そのオリジナリティの一部を削ぎ落としてしまったということでもありますから、なかなか思い切ったチャレンジですね。

ボブさんと。
裏話というと大袈裟ですが、色々と濃いお話を聞かせて頂き貴重な時間を過ごせました!!

アードベッグ・デーに参加させて貰った際、アンバサダーのボブさんことロバート・ストックウェルさんとお話する機会を頂いたのですが、この精留器はボトルなどで着脱できるものではなく溶接が必要なもので、精留器を外すなんてそうそうは出来ない。
おそらく、最初で最後の試みだと思う。
とおっしゃっていました。

なかなか貴重なお話が聞け、ますます楽しみな一本です。

最後に

いつも通り、バーテンダーとハーフショットでテイスティング。
味わいは、人それぞれだと思いますし、いくらでも検索すれば出てきますので割愛しますが、私の印象は「今までにないクリア感」を感じました。
ピュリファイアーがないことによる影響なのか、熟成年数や樽の個性なのか分かりませんし、その両方かもしれませんが、意外な印象でした。
1工程減ったようなことですので、雑味的な部分を感じるのかと思いきや、1工程減ったことによる軽やかさであったりクリア感に繋がっているようです。

贅沢な飲み比べ、いかがですか?
すべてハーフショットでご提供可能です。

限定品は、常に一期一会の喜びや楽しみをくれますが、今回のヘビーヴェーパーは、工程的に、二度とありえない(かは分かりませんが、難易度は高い)という意味で、なかなか貴重です。
Heiando Barでは、こちらに関して、ハーフショットも承っておりますし、過去の限定バージョンも、まだ少し残っているものもございますから、飲み比べもお楽しみ頂けます。
ぜひ、お楽しみください!

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Heiando Bar ( He&Bar )
漆器山田平安堂が運営する六本木のオーセンティックBAR
港区六本木4-10-5-2F
六本木交差点より徒歩1分
03-6804-6388
お客様単価目安:2,500円〜3,500円くらい(2杯飲んで)
営業時間などの詳細はこちらをご覧ください。

ABOUTこの記事をかいた人

漆器 山田平安堂とHeiando Barの代表取締役。 昔はお酒が飲めなかったのに、今ではお酒マニア。 漆器とお酒の魅力を伝えます!