新着レビュー｜安積蒸留所「YAMAZAKURA2022」

世界的な評価を得ているジャパニーズ・ウイスキー。

今回、安積蒸留所から「YAMAZAKURAシングルモルト安積2022 EDITION」がリリースされ、入手することが出来ました。
さっそく紹介とレビューをしたいと思います。

安積蒸留所（あさかじょうりゅうじょ）

ウイスキーブームということもあり、様々なベンチャー蒸留所が立ち上がり、そして腕を競っています。
この安積蒸留所、ベンチャーと言えばベンチャー、伝統あると言えば伝統ある、少し変わった蒸留所のようです。

おおもとは、江戸時代から続く福島県の「笹の川酒造」という日本酒造りをされている老舗の酒蔵さんです。
戦後から、細々とウイスキーの製造をしていたとのことで、私は飲んだことありませんが「チェリーウイスキー」というブランドで展開しています。
とてもリーズナブルのウイスキーと聞いています。

少し有名な話としては、ベンチャーウイスキーの雄で、ご存じの方も多いであろう「イチローズ・モルト」
詳しく調べきれていませんが、端的に言うと、「イチローズ・モルト」の前身となる「東亜酒造」が危機になったとき、その原酒を預かっていたのが、この笹の川酒造さん。
イチローズ・モルトが大躍進したのも、貴重な原酒がしっかりと保管されていたことに他ならず、イチローズ・モルトの救世主というか、立役者として名を馳せました。

2016年、新しい蒸留設備を投入し、本格的なウイスキー造りに着手。
最も安いウイスキーの部類に属する「チェリーウイスキー」とは全く異なる「安積蒸留所のウイスキー」を作り出しました。

YAMAZAKURA シングルモルト安積2022 EDITION

チェリーウイスキーを飲んだことがありませんし、安積蒸留所も知りませんでしたので、基本的に先入観を持つことなく試飲を楽しませて頂きました。
いつも通り、入手の難しいお酒は、バーテンダーと仲良くハーフショットずつです。笑

香りは「ジャパニーズ・ウイスキー」を感じさせる香り。
実に抽象的で申し訳ないのですが、多くのジャパニーズ・ウイスキーで感じる、優しく上品な甘い香りです。

飲んでみると、香りほどの甘さは感じず、アフターはしっかりしています。
私は、フローラル、つまり花のような香りをアフターで感じることができ、バーテンダーは蜜を感じると言っています。

私はジャパニーズ・ウイスキーよりもスコッチ・ウイスキーが好きな傾向にあるのですが、飲んでみるとスコッチに近い感じ、スペイサイドっぽい感じがして、私はとても美味しく感じました。
お値段も、昨今のジャパニーズ・ウイスキーの高騰を考えると悪くない価格でお楽しみ頂けます。

最後に

私は漆器の製造販売を生業にしていますので、安積蒸留所と同じ福島県に漆器工房もあり。故郷ではないのですが、そういう感覚を持っています。

日本酒の有名どころが多く、清らかな水など酒造りに向いた風土なのだろうと思いますが、ウイスキーを作っているとは知らず驚きました。
「故郷の酒」を愛する方は多いですが、その気持ちが分かったような気がしますし、これもお酒の楽しみ方の一つですね。
入手しやすいウイスキーではないので、ちょいちょい飲むことは出来ませんが、また新しいお酒の楽しみ方が増えました。
福島にゆかりなくても、充分に美味しいウイスキーですし、話題のウイスキーでもありますので、是非、お試しください。

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