昔は、お酒が薬の役割を担っていまして、「薬酒」をルーツに持つお酒が沢山あります。
薬草を漬け込んだリキュールなどは、大体、そのようなルーツになっています。
今回は、そのような「薬酒」をルーツに持つリキュールの中から、「世界一苦いお酒」と言われている「フェルネット・ブランカ(FERNET BRANCA)」をご紹介します。
どんなお酒?
その歴史は古く、1845年にイタリアのブランカ家で作られました。
先に書きましたとおり、作られた当初は「薬酒」であったと言われています。
カモミール、ジンジャー、サフラン、リコリス、ミント、アロエ、ゲンチアナ・・・
実に30種類ものハーブ類を、ワインとブランデーをブレンドした原酒に漬け込み、その後、オーク樽で1年熟成させたリキュールとなります。
現在は、ビター系リキュールの代表的な存在で、「世界一苦いお酒」というキャッチコピーになっています。
食後酒やカクテルで使うお酒として世界的に愛されていまして、私も最近知ったリキュールではあるのですが、生産量はリキュールの中でもかなり多い部類とのことです。
お味は?効能は?
元々は薬酒ですが、もちろん、現在、このお酒に何かしらの治療効果があるという科学的な根拠はないと思います。
ただ、お酒やBARを愛している方々、あるいはバーテンダーさんのような同業者の方々が、お酒に疲れた時に飲むお酒がありまして、その代表的なお酒が「ウンダーベルグ」や、今回ご紹介の「フェルネット・ブランカ」だったりします。
(ウンダーベルグは、ドイツの薬草系リキュール)
「お酒に疲れたらお酒を飲むな」と正論が聞こえてきそうですが、そうも言えない時も多々あります。笑
不思議と、ウンダーベルグやフェルネット・ブランカを飲むと、胃腸が楽になります。
医学的見地、科学的裏付けはありませんし、フラシーボ効果だけなのかもしれませんが、実際に楽になります。
お酒とお酒の間に、一杯挟むだけでグッと楽になります。
今回Heianodo Barも、バーテンダー仲間が飲みに来たときのリクエストが多かったので入れた経緯となります。
香りは、苦い感じを受けますが、ハーブ、ミントの香りも感じ、清涼感を感じることが出来ます。
口にすると、「世界一苦い」に相応しい、重厚な苦味があります。
こればかりは、口にして頂かないとお伝えするのが難しいのですが、クセになる味でもありまして、世界中にファンが多いお酒ですので、試してみる価値はあると思います。
飲み方
手頃な飲み方としては、「ソーダ割りにしてレモンなどを絞る」や「コーラで割る」あたりでしょうか。
苦味も穏やかになり、飲みやすいライト・カクテルになります。
(もちろん、相応にクセはありますが)
本来の趣旨に近い「ストレート」で飲むことも多いと聞きますが、まずは割ったもので試す方が良いかもしれません。
ストレートは上級者そして、重症患者さん向けですね。笑
イタリアの薬酒的な存在で一番有名な「カンパリ」
カンパリを使ったカクテル「ネグローニ」を、このフェルネット・ブランカに変えて作る「ブランカ・ネグローニ」が美味しいと聞きましたのでご紹介しておきます。
「ネグローニ」のレシピは、ジン、カンパリ、ベルモットを同量でステア(混ぜる)し、オレンジスライスを添えてのロックスタイル。
このカンパリ部分をフェルレット・ブランカに変えれば「ブランカ・ネグローニ」です。
これ、ぜひ、興味湧きましたら飲んでみてください!!
強烈の一言に尽きます。
私もバーテンダーの木村も「旨い」と唸ってしまいましたが、飲めない方も大勢いるであろうクセの強さ。
イソジンを飲んでいるに近い感覚です。笑
一口飲むごとに、身体がすっきりしていきます。
(私自身の勝手な感想です)
最後に
薬草系のリキュールは種類も多く、今後も色々とご紹介していきたいと思いますが、総じて「苦味」がありまして、元来は「漢方」に近いお酒でしたが、今は苦味ですっきり飲みたい方に人気です。
大酒飲みの方々が体調コントロールで飲むケースは特殊ケースとしましても、食前、食後とも相性が良いですので、自分好みの「薬草系リキュール」があると、何かと重宝すると思います。
最初は「ん??」と思っても、意外とはまってしまう方も多いと思いますので、皆さまも、ぜひ一度、試してみてください!
漆器山田平安堂が運営する六本木のオーセンティックBAR
港区六本木4-10-5-2F
六本木交差点より徒歩1分
03-6804-6388
お客様単価目安:2,500円〜3,500円くらい(2杯飲んで)
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