今回は、かなり珍しいスコッチ・ウイスキーのご紹介です。
古いという価値もありますが、ちょっとした逸話に絡んだ面白さもあるウイスキーになります。
グレンマレイ蒸留所(Glen Moray)
今回ご紹介するウイスキーは、グレンマレイ蒸留所のグレンマレイ。
せっかくですので、簡単に紹介をしておきます。
古くからある蒸留所ですが、ブレンデッドウイスキー用の原酒を作っていた歴史から、蒸留所の知名度はそんなに高くありません。
最近は、シングルモルトに力を入れており、様々なスコッチが高騰していくなか、手頃な価格で美味しく飲めるということで人気も出てきているようです。
地域はスペイサイド。
マレイ州にあることから蒸留所の名前になっていますが、このマレイ州は大麦の一大産地ということで、創業はビール工場。
のちにウイスキー蒸留所となり、有名なグレン・モーレンジィ蒸留所と姉妹蒸留所でもありました。(資本が一緒だったようです)
LIVET表記のGlenMoray
グレンリベット、正確には「The GlenLivet」という、ご存じの方も多いスコッチウイスキーの王様の一人がいます。
コラムでも幾度となく登場しているのですが、その最初のコラムの最後に、
「グレンリベットが秀逸すぎた為、多くのスコッチがグレンリベットを名乗った」
「長い訴訟の末、唯一を表すTheをつけれるようになりThe GlenLivetとなった」
という逸話を書かせて頂きました。
(このコラムはこちら。ぜひお読みください)
ですので、かなり古いウイスキー、今ではほとんど流通していないウイスキーには、様々な蒸留所のスコッチにGLENLIVETの表記が堂々とされています。
1990年初め頃には表記がされなくなったようですので、ざっくり30年以上前のウイスキーになります。
もう、普通には目にすることは出来ない古いボトルになりますね。
今回ご紹介の「グレンマレイ8年(GlenMoray8y)」は、なんと、このGLENLIVETの表記が残っている時代のもの。
正確に分かりませんが、1980年代に流通していたものではないでしょうか。
逸話は聞いていましたが、それを実際に目にすることができ、味わうことができ、そしてご紹介することも出来ました!!
最後に
8年という熟成年数自体は、どちらかと言えば短い熟成期間になります。
ただ、8年という表記は、何度かご紹介しているように一番短い熟成年数の原酒を指しています。
このグレンマレイをハーフショットで味わいましたが、驚くほど美味しいんです。
40年くらいの時を経て口にしたという「ロマン」を差っ引いても、実に美味しいんです。
バーテンダーとそんな話をしていると、この頃はウイスキーが今ほど人気ではなかった。(というか、やや不人気)
長期熟成された原酒も余っていた時代だから、8年表示でも長期熟成を贅沢に使っていることが多いと。
これが、上記の通りかは分かりませんが、腑に落ちる美味しさです。
この手のレアボトルは、一期一会と言っても過言ではありません。
良かったらHeiando Barにお越しください。
(むろん、飲み切りましたら補充されませんのでご了承ください)
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