新着レビュー|THE GLENLIVET 12Y LICENSED DRAM(グレンリベット ライセンスド・ドラム)

昨年、グレンリベットの限定ラインナップ「イリシット・スティル」(ILLCIT STILL)をご紹介させて頂きました。
イリシット・スティルの新着レビューはこちら

2022年にリリースされた「ライセンスド・ドラム」も無事に入手することが出来ましたので、さっそくご紹介させて頂きます。

オリジナル・ストーリーズ

昨年から、1年に1回、テーマを持ちリリースされるようになったグレンリベットの限定シリーズ。
「オリジナル・ストーリーズ」という名前が与えられています。
お酒の歴史の中で忘れることの出来ない不遇の時代「禁酒法」の頃を「ILLICIT DAYS(イリシット・デイズ)と呼ぶことから、その頃の味を想像して作られましたものが、昨年の「イリシット・スティル」となります。

ボトルデザインも、グレンリベットの現存している最古のボトルデザインに寄せて作られたものです。

左が2021年「イリシット・スティル」
右が2022年「ライセンスド・ドラム」

グレンリベットの「歴史を紐解く」、「歴史をなぞる」、「歴史を振り返る」・・・。
そのような意味合いが込められた「オリジナル・ストーリーズ」シリーズとなり、2022年が第2弾となります。

ラベルにも「オリジナル・ストーリーズ」と明記されていますね。

2022年「ライセンスド・ドラム」(LICENSED DRAM)

今年の限定には、「ライセンスド・ドラム」という名前が与えられました。
これは、創業者ジョージ・スミスが、リベット渓谷で最初のウイスキー製造免許(ファースト・ライセンス)を取得したことに敬意を表したと書かれています。
「最初の公認蒸留所」ということが、グレンリベット蒸留所を伝える文言として有名ですが、その歴史をなぞったラインナップとなります。

ファースト・ライセンスに絡めたのだろうと思いますが、「ファーストフィル・ダブルオーク・フィニッシュ」での仕上げが特徴です。
(呪文みたいですよね。笑)

ウイスキーは、樽で熟成させるのですが、新樽ではなくバーボンやシェリー、ワインなどの使用済みの樽を使って熟成をさせます。
最初の1回目をファーストフィルと言い、前に熟成させていたお酒の個性を強く引き継ぐ熟成となりますし、1回しかないことから貴重でもあります。

今回は、「ファーストフィル・バーボン樽」「ファーストフィル・ヨーロピアンオーク樽」の2つの樽で熟成させた原酒を使っているとのことです。

香りは、しっかりグレンリベットの香りです。
限定品となると、意外と違う方向性にふるブランドもありますが、グレンリベットの限定品は、あまり大きな変化を見せませんね。
グレンリベットは、「グレンリベットの香り」としてリリースしてきます。

昨年のイリシット・スティルの時も感じましたが、味もグレンリベットなのですが、輪郭がしっかり感じられる味になります。
スタンダードのグレンリベット12年は、少し優しく感じ物足りない部分もあるのですが、限定版は、毎年、しっかりとした輪郭が与えられているようで、私は美味しく感じます。
この辺りは、好みがあるので、是非、実際に飲んでみてください!

まだイリシット・スティルが少し残っていますので、今日現在でしたら、限定2種類とスタンダードの贅沢な飲み比べも可能です!

最後に

昨年、本年と、BARに入荷してくる仕入れ値でみますと、スタンダードと限定品で大きな価格差はありません。
むろん、限定品の方が高いのですが、驚くほどではありませんし、味の昇華具合を考えると、とてもコスパの良い限定品に思います。
(アルコール度数も48度と高めですので、度数あたりのコストでみたら大差なさそうです)
個人的には、この「輪郭のしっかりした」グレンリベットをスタンダードに加えて欲しいと思ってしまいます。
昨今、ご存じの方も多いかもしれませんが、ウイスキーの価格上昇が懐を痛めつけてきますが、グレンリベット・ブランドはコスパの良いお酒に思えますし、限定品でこの味、この価格でしたら有り難い限りです!!

限定品「ライセンスド・ドラム」は、あまり一般流通していないと思います。
(大半がBARなどに出荷されていると思います)
関心ございましたら、是非、お越しください!

=関連コラム=
基準となるウイスキー|THE GLENLIVET(グレンリベット)
新着レビュー|THE GLENLIVET 12Y ILLICIT STILL(ザ・グレンリベット12年イリシット・スティル)

Heiando Bar ( He&Bar )
漆器山田平安堂が運営する六本木のオーセンティックBAR
港区六本木4-10-5-2F
六本木交差点より徒歩1分
03-6804-6388
お客様単価目安:2,500円〜3,500円くらい(2杯飲んで)
営業時間などの詳細はこちらをご覧ください。

ABOUTこの記事をかいた人

漆器 山田平安堂とHeiando Barの代表取締役。 昔はお酒が飲めなかったのに、今ではお酒マニア。 漆器とお酒の魅力を伝えます!