熟練の職人による、手挽きのお椀の制作風景です。
一つのお椀を作るのに、ろくろを回しながら、4~5本の道具を持ち換えて削っていきます。
すこしでも手がぶれてしまうと木地にゆがみが生まれてしまうため、神経を使う緻密な作業。
人の手で削ることで、正確ながらもどこか温かみのある柔らかいフォルムに仕上がります。
最近は手挽きのお椀は少なくなっており、ろくろ技術が有名な石川県の山中漆器ですら、手挽きされているお椀は全体の10%以下にまで減ってしまっています。
ただ、どうしても人の手でないと生み出せない形もありますし、やはり職人が手で削っている姿は美しいですから、その感動をこれからも伝えていきたいと思っています。 |