この黒さ、写真でうまく伝わりますでしょうか??
今日は、超絶レアな「黒色のウイスキー」のご紹介です。
ウイスキーの色の表現は、飴色や琥珀色。まあ、平たく言えば透明な茶色です。
前に、愛読の漫画「バーテンダー」のことに少し触れましたが、BAR業界でバイブル的な漫画がもう一つございまして、それは「レモンハート」。
もちろん、私も読破していますし、何度も読み返していますが、このレモンハートの中で
「最も黒いウイスキー:ロッホデュー」
として紹介されていました。
当時は「ふ〜ん」くらいで読んでいましたが、赤と黒を基調にしたHeiando Barをスタートした今、ふと思い出し、俄然気になってしまいました。
Heiando Barに相応しいウイスキーなのではないか?
黒いウイスキーが、朱塗りのカウンターで一番映えるのではないか?
みたいな想いです。
さっそくバーテンダーに相談。
ウイスキーの知識豊富な彼も
「知らない、飲んだこともない、そんな物あるのですか?是非入れましょう!」
となり、調べてくれたところ、残念ながら終売。
製造中止になってしまっていました。。
終売の時期も、正確には調べきれませんでしたが、1998年くらい。
もう20年以上も前に製造が終わってしまっているウイスキーでした。
こうなると、もう駄目ですね。私は。
どうしても欲しくなります。
ネットで調べたところ、なかなかの値段ではあるものの何本かを発見。
信頼できそうなところから思い切って購入しました。
「自己満足の為じゃない。BARの為だ」
完全に自己満足の世界ですが、建前はこんな感じです。
届いたボトルを見れば、まさに「黒」
嘘偽りなく、黒いウイスキーがボトリングされています!
(側面から撮影してみました。コーヒーが入っているようにしか見えません)
いざ口開け。(開封すること、こんな風に表現します)
バーテンダーが、やけに丁寧に開けようとします。
ボトリングされてから20年は確実に経過していますので、確実にコルクが駄目になっていると予想しての開封とのことです。
ワインなどは、ボトルを横にして保管しますので、コルクが乾燥せず、古いボトルも比較的開けやすいです。
あくまでも比較的であって、ワインのコルクも時間とともにボロボロになっていきますが。
ウイスキーは、保管するとき横にしません。
ワインに比べアルコール度数が高いので、常にコルクとウイスキーが触れていると、コルクがアルコールに負けてコルク臭がお酒に移るからだそうです。
ですので、古いウイスキーの開封は、ワイン以上に難しいとのことです。
ただ、残念ながら、丁寧にした甲斐なく、根本から折れました。笑
(この後、丁寧にワインオープナーで抜きました)
いよいよ、待ちに待った、口にする瞬間!
まずは見た目。
まごうことなき「黒」
誰もウイスキーとは思いませんね。
想定通り、朱塗りのカウンターに映えます!!
続いて香り。
焦げた樽の香りがまず感じられます。
黒くする為に、相当焦がした樽で熟成させているとのことです。
その樽香のあとに出てくるのがキャラメルやバニラの香り。
そして一口。
強く焦がした樽香のイメージよりはライトな口当たり。
焦がした香りは特徴的ですが、飲み口は、優しい仕上げです。
そして樽香の後に感じられるものは、先程の香り同様に、キャラメルやバニラ。
少し焦がしたバターの風味も感じられました。
最後にもう一度、喉元過ぎたあたりから、焦がした樽香が再び。
少し時間が経ち空気に触れたもの(時間にして10分くらい)を飲むと、コーヒーに近い感じも出てきました。
香りが特徴的ですので、変化も分かりやすく楽しめます。
(なお、このテイスティングメモは、ほぼバーテンダーの受け売りです。私ではここまでお伝えできません。。)
20年以上も前に瓶詰めされたウイスキーですので、保管状態次第では味の劣化もありえます。
異色のウイスキーですから、そもそも、あまり美味しくない可能性もありました。
が、杞憂でした。
実にユニークで美味しいウイスキー。
そして、Heiando Barにぴったり合うウイスキー。
奮発した甲斐ありました!
と同時に、このような貴重なお酒を楽しむ喜びを知ることが出来ました。
また、このようなお酒に出会えましたらご紹介をさせて頂きたいと思います。
=興味持たれた方へ=
Heiando Barでは、無くなるまでとしか申し上げられませんが、1杯3,000円(税込)でご提供させて頂きます。
(正直に申し上げまして、これでも割安に設定させて頂きました)
本来であれば気楽にお楽しみ頂ける価格帯のウイスキーでしたが、もう作られないという付加価値、本当に「2度と飲めない」可能性のある付加価値でプレミアム・ウイスキーと同レベルの価格帯のご提供になってしまいますことご容赦ください。
=お酒の情報=
LOCH DHU (ロッホデュー)
Mannochmore (マノックモア蒸留所)にて製造
Single Molt Scotch 10y
シングルモルトのスコッチウイスキー
アルコール度数:40%
漆器山田平安堂が運営する六本木のオーセンティックBAR
港区六本木4-10-5-2F
六本木交差点より徒歩1分
03-6804-6388
お客様単価目安:2,500円〜3,500円くらい(2杯飲んで)
営業時間などの詳細はこちらをご覧ください。
=過去の投稿=
0|プロローグ
1|漆器がイメージ、サントリー・オールド
2|感動のブルドッグ
3|黄金レシピ、ホワイト・レディ
4|試飲会Buss509
5|ゴディバのチョコレート
6|オリジナルカクテル「Good Dream」
7|クリスマスに「BIG PEAT」
8|He&BarのシャンパンはMUMM
9|お正月のカクテル「おとそ」